持続可能な未来に向けて、どうすれば社会を変えられるか?
矢原徹一 著 / 四六判 / 384ページ
ISBN 978-4-8299-7106-2 2017年3月3日発売
定価2,640円(本体2,400円+10%税)
「俯瞰力と独創力を備え広く産官学にわたりグローバルに活躍するためのリーダー」の育成を目標に掲げる九州大学「持続可能な社会を拓く決断科学大学院プログラム」から生まれた、リーダーとリーダーを目指す若者、そしてかれらをサポートする人たちのための統合科学を紹介する、初めての本。
目次
第1章 進化的思考─人間と社会の理解の礎
1.1 生命の進化に学ぶイノベーションの原理
1.2 人類はどうやって暴力を減らしてきたのか
1.3 人類はどうやって自由を手に入れたのか
1.4 今の日本には遊びが足りない!
1.5 学力の意味─試験は何を選んでいるか
コラム1 誰もが「スター・ウォーズ」に心奪われる必然的理由
第2章 リーダーシップ
2.1 「優れたリーダー」はなぜ少ないのか?
2.2 リーダーのあなたにビジョンと情熱はあるか?
2.3 「リーダー脳」は手抜きしない! 科学的思考の鍛え方
2.4 答えを導く「発想力」を手に入れる!
2.5 リーダーに必要な本当の思考力 正解のない問題を考える力とは?
コラム2 王道プロジェクトマネジメントが実を結んだももクロ主演「幕が上がる」
第3章 決断を科学する
3.1 運が左右する世界で成功する秘訣とは?
3.2 なぜ男性は美女の誘惑に弱いのか?
3.3 悲しみを喜びに、失敗を成功に変える方法
3.4 予測可能な失敗はどうすれば防げるか 日本陸軍の失敗に学ぶ
3.5 日本が取り組むべき最優先課題は何か? 首相のリーダーシップと決断力
コラム3 激しすぎる高城れにのダンスが「個性」になった日 ももクロを育てたやさしくも厳しい指導に学ぼう
第4章 私たちはどこから来て、どこへ行くのか?
4.1 6万年前に人類が手に入れた驚異の能力とは?
4.2 過去6万年の間、人類の進化は加速した
4.3 ヨーロッパの人たちはなぜ近代化の先駆者になれたのか?
4.4 一目瞭然! この200年で世界はどう変わったのか
4.5 政治的対立をどうすれば乗り越えられるか?
コラム4 SEALDsが浮き彫りにした「個」と「忠誠」の相克 保守・リベラルの対立は乗り越えられるのか?
第5章 持続可能な社会へ
5.1 日本人こそ知っておくべき熱帯林消失の現状 東南アジアの森林を守るために何が必要なのか
5.2 屋久島の森が危ない! ヤクシカ被害の深刻な事態シカの増殖を抑えていたのはオオカミではなく人間だった
5.3 神話なき時代──近代の苦悩を私たちはどう乗り越えるか
5.4 地球の危機が生み出した国際協力
5.5 地球の未来をかけた科学者たちの挑戦
コラム5 東洋でも西洋でもない国から学べること
第6章 社会をどうすれば変えられるか
6.1 どうすれば対立を乗り越えられるか? 理性の限界と格闘した天才たち
6.2 どうすればリーダーはメンバーを幸せにできるか?
6.3 EU分裂の危機は、人間の生物学的宿命なのか?
6.4 社会主義はなぜ失敗したか? 日本国憲法のルーツをたどる
6.5 どうすれば社会的ジレンマを克服できるか? 社会は災害を超えて逞しくなる
違いを認め合う社会へ