春先に渡ってくるツバメは、民家や商店の軒先など人の生活のすぐ近くで子育てするので、よく目につきます。昔から五穀豊穣や商売繁盛の象徴として人々に親しまれていますが、観察されているのは子育てのようすばかりで、くわしい生態は意外と知られていません。そこで、ツバメ研究の最前線で活躍している研究者や観察者のみなさんに協力してもらい、ツバメの基本知識からディープな最新情報まで、深掘りしました。
ツバメやアマツバメの写真に定評があり、自然番組でも活躍している写真家、佐藤信敏氏にも全面協力してもらい、全編にわたって作品を掲載しています。さらにツバメ類だけでなく、アマツバメ類も一緒に取り上げました。ツバメとアマツバメは名前が似ているので仲間だと誤解されることもありますが、まったく別のグループ。ブーメランのような翼や、空中生活に特化していることなど共通項は多いものの、それは収斂進化(しゅうれんしんか。全く系統の違う動物が、似たような体形をもつようになること。)の結果です。それをきちんと踏まえつつ、あえて一冊にまとめました。空でくらすことに特化したツバメとアマツバメのこと、とことん紹介します。